リフォームするなら確認したい工務店とリフォーム会社の違いと特徴
- 公開:
- 2023.11.17
- 更新:
- 2023.11.17
リフォーム業者

マイホームのリフォームを検討している方の中には、工務店に相談すべきか、リフォーム会社に相談すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。相談先によって費用やリフォーム結果に差が生じるため、両者の違いを把握しておくことが大切です。
この記事では、リフォームが依頼できる業者、工務店とリフォーム会社の特徴、メリット・デメリットなどを解説します。リフォームの相談先について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
CONTENTS
リフォームが依頼できる業者はたくさんある
リフォームを依頼できる業者は、以下のように数多くあります。
- ❖ ハウスメーカー
- ❖ 設計事務所
- ❖ ホームセンター
- ❖ 工務店
- ❖ リフォーム会社
相談先はどこでも問題ありませんが、リフォーム全般を気軽に相談しやすいという点を考慮すると、工務店とリフォーム会社がおすすめです。それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
工務店とは
ハウスメーカーと工務店は、どちらも住宅会社です。ハウスメーカーが全国にモデルハウスを持つのに対して、工務店は地域密着型という点で異なります。
工務店は新築住宅の建設をメインとする会社が多いですが、リフォームやリノベーションを手掛ける工務店も増えており、リフォームの相談先として選択されるケースが増えています。
リフォーム会社とは
ハウスメーカーや工務店は新築住宅を建設しますが、リフォーム会社は建設を手掛けていません。あくまでも既存住宅のリフォームやリノベーションのみに対応している点に注意してください。
また、リフォーム会社によって対応できる・得意とする工事内容が異なる可能性があります。相談したいリフォーム内容が何なのかを明確にし、対応しているか・得意かどうかを確認してから依頼するようにしましょう。
工務店の3つの特徴
自分に合うリフォームの相談先を選択するには、工務店とリフォーム会社の違いを理解することが大切です。工務店の特徴として、以下の3つが挙げられます。
- ❖ 新築住宅をメインに扱う
- ❖ 特定の専門分野を持っている
- ❖ 細かい要望を相談しやすい
それぞれの特徴について詳しく説明していきます。
特徴1. 新築住宅をメインに扱う
工務店は、リフォームの専門家というわけではありません。あくまでもメインは新築住宅の建設です。建設後の住宅の経年劣化を補うために、リフォーム事業をサブ的に行っています。
特徴2. 特定の専門分野を持っている
全国対応のハウスメーカーは、技術の標準化を図ることで地域差をなくすように取り組んでいます。しかし、担当者による当たり外れの可能性があるので注意が必要です。一方、工務店は少数精鋭で当たり外れが少ない傾向があります。また、特定の専門分野に強みを持っているケースが多いです。
特徴3. 細かい要望を相談しやすい
規模の小さな工務店は、工務店の代表者が直接打ち合わせに参加するケースも多いです。営業担当者ではなく、代表者や職人と直接話し合うことで細かな要望を反映してもらいやすいです。
リフォーム会社の3つの特徴
工務店とリフォーム会社を比較した場合に、知識や技術面では住宅を建設できる工務店のほうが優れていると考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、リフォームに限っていえば専門会社であるリフォーム会社に相談したほうが良いケースも多いです。リフォーム会社の特徴として、以下の3つが挙げられます。
- ❖ 新築は扱わずリフォームのみを対応する
- ❖ 対応可能な範囲が広い
- ❖ 専門知識のあるスタッフが在籍している
それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
特徴1. 新築は扱わずリフォームのみを対応する
リフォーム会社は基本的に、工務店のように新築住宅の建設は手掛けていません。リフォームに特化しており、工務店よりもサポート体制が充実している傾向があります。
特徴2. 対応可能な範囲が広い
リフォームを依頼した場合に、規模の大きなリフォームでないと受けつけてくれないと不安を抱いている方も多いでしょう。しかし、リフォーム会社であれば、部分的なリフォームから大規模なリフォームまで、幅広いサポートを受けられます。
特徴3. 専門知識のあるスタッフが在籍している
リフォーム会社には、デザイナーやインテリアコーディネーターといったリフォームに必要な専門知識を持つスタッフが在籍しているケースが多いです。専門家のアドバイスを取り入れることによって、リフォーム後の満足度が大きく向上するでしょう。
工務店でリフォームを行うメリット・デメリット
工務店に依頼するかどうか悩んでいる方は、工務店でリフォームするメリット・デメリットを把握し、自分の目的に合っているかどうかを見極めることが大切です。
工務店でリフォームを行うメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
工務店でリフォームを行うメリット
工務店でリフォームを行うメリットには、以下の3つが挙げられます。
- ❖ 地元の安心感がある
- ❖ 品質が安定している
- ❖ 要望の融通が利きやすい
地元の安心感がある
工務店は地域に密着しており、何かトラブルが発生した場合でも迅速に対応してもらえる可能性が高いです。また、リフォーム後も長く付き合っていくことができるため、安心できる依頼先といえます。
品質が安定している
工務店は新築住宅を建設する際に必要な建築業の許可を取得しています。そのため、品質が安定しているので安心して任せられるでしょう。また、長年地域に密着した営業をしている工務店においては委託先の職人との連携がしっかりできているので充実したサポートが期待できます。
要望の融通が利きやすい
ハウスメーカーの場合は、他の店舗との兼ね合いがあるため、あまりイレギュラーな相談に対応してくれない可能性があります。工務店は細かい要望も反映しようと積極的に対応してくれる可能性があります。
工務店でリフォームを行うデメリット
工務店でリフォームを行うデメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- ❖ おしゃれなデザインを苦手としている場合がある
- ❖ リフォームの実績が少ない場合がある
- ❖ 倒産や廃業のリスクがある
おしゃれなデザインを苦手としている場合がある
工務店は、専任のデザイナーが在籍しているケースが少ないです。そのため、工務店にリフォームを依頼してもデザイナーによる提案を受けられず、おしゃれなリフォームが難しい場合があるので注意してください。
リフォームの実績が少ない場合がある
工務店は、新築住宅の建設をメインとすることが多いです。リフォームはサブ的な位置づけとなるため、実績が少ないだけでなく、リフォームが得意ではない工務店もあるので注意しましょう。
倒産や廃業のリスクがある
ハウスメーカーは全国展開しており、業績の悪い店舗を良い店舗でカバーできます。しかし、工務店は規模が小さいため、倒産や廃業のリスクはハウスメーカーよりも高めです。リフォームを依頼しても倒産・廃業してアフターサービスを受けられない可能性がある点に注意してください。
リフォーム会社でリフォームを行うメリット・デメリット
工務店と同様、リフォーム会社でリフォームするメリット・デメリットを把握し、自分の目的に合っているか見極めることが大切です。
リフォーム会社でリフォームを行うメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
リフォーム会社でリフォームを行うメリット
リフォーム会社でリフォームを行うメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- ❖ 相談がしやすい
- ❖ 知識や実績が蓄積されている
- ❖ あらゆることがシステム化されている
- ❖ アフターサービスや保証制度が充実している
相談がしやすい
リフォーム会社は休日も営業しているケースが多く、打ち合わせのスケジュールを調整しやすいです。また、リフォームに特化しており、規模の小さい部分的なリフォームについても気軽に相談しやすいと言えます。
知識や実績が蓄積されている
リフォーム会社はリフォームに特化した専門家で、実績が豊富です。そのため、知識や経験が蓄積されており、一人ひとりに希望に合った提案を受けられる可能性が高いです。
あらゆることがシステム化されている
規模の大きなリフォーム会社は、工事や顧客管理などがシステム化されているケースが多いです。そのため、打ち合わせから施工までがスムーズなほか、一元管理で見積もりが正確、施工後のサポートが充実しているといった安心感が魅力と言えます。
アフターサービスや保証制度が充実している
リフォーム会社は、リフォームに特化した専門家です。先述したシステム化によってどのような工事をいつ実施したかが明確なので、不具合があっても速やかなサポートを受けられます。また、リフォームに特化していることで、保証制度が充実している点もメリットといえます。
リフォーム会社にリフォームを頼むデメリット
リフォーム会社でリフォームを行うデメリットには、以下の3つが挙げられます。
- ❖ 細かな要望を受けつけてくれない場合がある
- ❖ 施工品質にばらつきがある可能性がある
- ❖ 良くない業者にあたってしまう可能性がある
細かな要望を受けつけてくれない場合がある
システム化されているリフォーム会社では、リフォームメニューが画一的である場合があります。そのようなリフォーム会社に相談した場合、イレギュラーな相談内容であることで追加料金を請求される可能性や要望を受けつけてくれない可能性がある点に注意してください。
施工品質にばらつきがある可能性がある
リフォーム会社に依頼したからといって、リフォーム会社が直接施工してくれるとは限りません。実際に施工を手掛けるのは下請けの工務店や大工になることが多いです。その場合、誰が担当するかによってリフォームの品質に差が生じる可能性があります。
良くない業者にあたってしまう可能性がある
相談先が信頼できるかどうかを判断する基準の1つに、建築業の許可を取得しているかどうかが挙げられます。工務店は取得していますが、リフォーム会社は取得しているとは限りません。500万円以下のリフォームは、建設業の許可がなくても受注できます。許可を得ていない業者の場合、サポート体制が悪い可能性があるので注意しましょう。
結局どちらにリフォームを依頼すべきか
工務店とリフォーム会社のメリット・デメリットを見たものの、どちらを選ぶべきか決め切れないという方も少なくありません。リフォームにおいて何を重視するのか明確にすれば、選びやすくなるでしょう。
工務店とリフォーム会社の違い
工務店とリフォーム会社の違いをまとめると、以下の通りです。
工務店 | リフォーム会社 | |
---|---|---|
規模 | 小さい | 大きい |
価格 | 仕入れ:高め/工事費:低め | 仕入れ:低め/工事費:高め |
経験値 | 高い | 中程度 |
施工品質 | 高い | 中程度 |
デザイン性 | 低い | 高い |
専門性 | 低い | 高い |
工務店は規模が小さく、デザイン性や専門性という点ではリフォーム会社に劣るケースが多いです。価格面は大量仕入れではないため、仕入れ価格は高くなるものの、工事費は抑えられます。建築業の許可を得ており、経験値が高く施工品質が優れている点が魅力です。
リフォーム会社は規模が大きく、デザイン性や専門性が工務店よりも優れているほか、一括仕入れで仕入れ価格が低めです。しかし、仕入れ価格は低いものの、下請けが工事を請けるので工事費が高めであうほか、経験値や施工品質は下請けによって差が生じます。
工務店とリフォーム会社の両方に見積もりを依頼し、総合的に判断しましょう。
リフォーム業者を選定する5つのポイント
リフォームを成功へと導くためには、以下の5つのポイントを押さえながらリフォーム業者を選定することが大切です。
- ❖ 施工事例やお客様の声を見る
- ❖ 保証期間やアフターサービスについて確認する
- ❖ 経営基盤がしっかりしているかどうか
- ❖ 話を聞いてくれる担当者かどうか
- ❖ ショールームに足を運ぶ
それぞれのポイントを詳しく解説していきます。
1.施工事例やお客様の声を見る
リフォーム業者を選ぶ際は、各社の施工事例やお客様の声を確認することが重要です。施工事例を見ることで各社の得意とする分野、自分が理想とするリフォームをできる業者かどうかを見抜くことができます。また、お客様の声を見ることで、対応の良さ、満足度などが分かるでしょう。
2.保証期間やアフターサービスについて確認する
リフォームは、施工が完了すれば終わりというわけではありません。その後に不具合が生じる可能性があるので、定期的な点検や修理が行われるかどうかを確認することも大切です。保証期間が長いか、アフターサービスがあるかどうかなどを確認しておきましょう。
3.経営基盤がしっかりしているかどうか
保証期間やアフターサービスが充実しているリフォーム業者でも、工事の途中や保証期間中に倒産した場合はサービスを受けられません。経営基盤がしっかりしている業者かどうかを確認することも大切です。
4.話を聞いてくれる担当者かどうか
営業担当者が相談者の要望よりも自身の意見を主張するようなリフォーム業者は、基本的におすすめしません。話しやすく、要望をしっかり取り入れて提案してくれる営業担当者かどうか確認しておきましょう。
5.ショールームに足を運ぶ
カタログを見て打ち合わせするだけでは、イメージと完成後に誤差が生じる恐れがあります。ショールームに足を運んで実際の商品を見れば、製品の価格や使用感などが分かるため、誤差が生じるリスクを軽減できるでしょう。
LIXILのショールームへぜひお越しください
全国各地のLIXILショールームでは、住宅に関するさまざまな商品が体験できます。実際に見たり触れたりすることでリフォーム後の暮らしがイメージできますので、お近くのショールームをぜひ探してみて下さい。
また、忙しくて足を運べない方は、LIXILオンラインショールームでお気軽に相談することもできます。
LIXILショールームはこちら→リフォームに関するご相談は全国のLIXIL不動産ショップまでご相談ください。
お近くの店舗を探す→まとめ
築年数の経過とともに経年劣化の進行、設備の故障などによってリフォームが必要になります。リフォームの相談先はいくつかありますが、工務店やリフォーム会社に依頼するのが一般的です。
工務店は建築業の許可を得ているので信頼度が高い一方で、リフォームの専門家ではないため、デザイン性や専門性が低い傾向があります。
リフォーム会社はリフォームの専門家であるため、デザイン性や専門性が高いですが、下請けに依頼するので施工を担当する業者による差が大きい点に注意が必要です。
各依頼先の特徴をしっかり理解し、自分に合った相談先を総合的に判断しましょう。