床の張り替えリフォーム費用解説。事例や費用を抑えるコツも紹介

公開:
2024.09.20
更新:
2024.09.18

リフォーム費用

床の張り替えリフォーム費用解説。事例や費用を抑えるコツも紹介

床の張り替えリフォームを検討している方の中には、費用が気になっている方も多いことでしょう。

床のリフォームには多くの施工方法があり、方法によって費用が違うため、どのような施工方法があるのか、施工方法ごとの費用を事前に把握しておくことが大切です。

この記事では、床をリフォームするタイミング、主な施工方法と費用、費用を抑えるコツなどを解説します。

LIXIL不動産ショップでは、中古物件の購入からリフォームまでワンストップでサポート。 実際のリフォーム事例も掲載していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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床をリフォームするタイミング

住まいの快適さや安全性を保つために、床のリフォームは欠かせません。長年使用することで床材が劣化し、見た目や機能性に影響が出てくることがあるため、どのタイミングでリフォームするべきか、住まいの状況やライフスタイルに合わせた判断が求められます。

床をリフォームするタイミングとして、以下の5つが挙げられます。

  • ❖ 歩くと音がする
  • ❖ ひずみが発生している
  • ❖ 傷や色あせが目立つ
  • ❖ 家具や壁紙と合わない
  • ❖ 耐用年数を超えた

それぞれのタイミングについて詳しく見ていきましょう。

1. 歩くと音がする

床を歩くときに「ギシギシ」や「きしむ」音がする場合、床材や下地などが劣化している可能性があります。この音は、床板が緩んでいるか、下地の接合部分が摩耗していることが原因です。

音が発生すると床の寿命が近づいているサインとも言えます。床の安定性が失われると、歩行時の安全性にも影響を与えるため、リフォームを検討するタイミングの1つとして重要です。

2. ひずみが発生している

床に「ひずみ」が発生している場合は、床材の老朽化や下地の損傷が進行していることを示します。ひずみは見た目だけでなく、床の平坦さが失われるため、つまずきやすくなるなどの危険性も伴います。

このような状態は、生活の質を低下させるだけではなく、安全性にも影響を及ぼすため、早めのリフォームが必要です。

3. 傷や色あせが目立つ

日常生活の中で生じた「傷」や「色あせ」は床材の美観を損なうだけでなく、耐久性の低下をも意味します。これらが目立つようになると、床の機能性も低下している可能性があります。

見た目を一新し、快適な住環境を維持するためには、定期的なリフォームを検討することが大切です。

4. 家具や壁紙と合わない

インテリアを新調した際に「家具」や「壁紙」と床のデザインが調和しない場合、リフォームを検討する良いタイミングです。

床の色や質感が部屋全体の雰囲気を左右するため、調和の取れた空間づくりを目指すなら、床のリフォームを行うことによって統一感を高めることができるでしょう。

5. 耐用年数を超えた

床材には「耐用年数」があり、それを超えると見た目や性能が著しく低下します。耐用年数を過ぎた場合は、表面的な劣化だけではなく、内部構造の劣化も進行している可能性があり、安全性や快適性が損なわれます。

素材によって耐用年数は違いますが、10年程度が1つの目安です。長期間の安心な生活を維持するためには、耐用年数に応じたリフォームが重要です。

床リフォームの主な施工方法

床リフォームには複数の施工方法があります。各施工方法にはメリット・デメリットがあるため、それぞれの特徴を事前に把握しておくことが大切です。

主な床リフォームの施工方法は以下の2つです。

  • ❖ 張り替え
  • ❖ 重ね張り

それぞれの施工方法とメリット・デメリットについて詳しく解説します。

1. 張り替え

張り替えとは、既存の床材をすべてはがし、新しい床材に張り替える施工方法です。劣化が進んでいる床や、下地に問題がある場合に適しています。

フローリングやカーペット、タイルといったさまざまな床材で選択可能です。

メリットとデメリット

張り替えのメリットは、床全体を新しくできるため、見た目や機能性が大幅に向上することです。

一方で、デメリットは、工期が長く、費用がかかる点や、既存の床をはがす際に騒音や粉塵が発生することが挙げられます。

2. 重ね張り

重ね張りとは、既存の床材の上に新しい床材をそのまま張りつける施工方法です。床材の厚みが増えるため、扉や家具の高さを考慮する必要があります。

メリットとデメリット

重ね張りのメリットは、施工が簡単で、既存の床材をはがす手間を省けるほか、工期が短く済むので生活への影響が少ないことです。

一方で、デメリットは、床の高さが増すのでドアの調整が必要になる場合があることや、下地が劣化しているケースには適さないことが挙げられます。

フローリングの張り替えリフォーム

フローリングの張り替えリフォーム

フローリングには複合フローリングと無垢フローリングの2種類があります。無垢フローリングとは、複数の素材を組み合わせた床材、無垢フローリングは天然木をそのまま使用した床材です。

使用している床材によって耐用年数や費用、期間などが異なります。そのため、それぞれの床材の耐用年数や費用と期間、注意点などを把握しておくことが大切です。

フローリングの耐用年数

フローリングの大まかな耐用年数は約15~20年です。

無垢フローリングは、傷がついても補修することで劣化を抑え、20年以上経過してもリフォームを実施せずに済む可能性があります。

大まかなリフォーム費用と期間

フローリングの大まかなリフォーム費用は以下の通りです。

6畳 12畳 20畳
張り替え 重ね張り 張り替え 重ね張り 張り替え 重ね張り
複合フローリング 9~18万円 6~14万円 15~35万円 10~25万円 40~55万円 33万円~
無垢フローリング 12~22万円 9~18万円 16~40万円 11~20万円 50~70万円 36万円~

無垢フローリングは、複合フローリングよりも費用が高額になる傾向があります。重ね張りには1~3日程度、張り替えには3~5日程度の期間を要します。

リフォーム前の状況によって費用や期間が違ってくるため、上記はあくまでも目安とお考えください。

注意点

フローリングの張り替えリフォームを考える際は、選ぶ材料によって傷がつきやすいことに注意が必要です。特に、柔らかい素材のフローリングは日常の生活で簡単に傷がつく可能性があります。

そのため、フローリング材を選ぶ際は、デザインだけではなく、メンテナンスのしやすさや傷のつきにくさを考慮することが重要です。耐久性の高い素材を選ぶことで、長く快適な住環境を維持できるでしょう。

クッションフロアの張り替えリフォーム

クッションフロアの張り替えリフォーム

クッションフロアとは、ビニール製で柔らかい床材で、水に強く、クッション性のある床材です。キッチンや洗面所などの水回りに適しています。

クッションフロアの耐用年数

クッションフロアの耐用年数は10年程度です。

耐久性はフローリングよりも劣り、次のリフォームまでの期間が短くなります。床の傷みや劣化具合によって目安の時期よりも早くリフォームしたほうが良いケースもあるので注意が必要です。

大まかなリフォーム費用と期間

クッションフロアの大まかなリフォーム費用は以下の通りです。

  • ❖ 張り替え:4万5,000円~10万円
  • ❖ 重ね張り:4万~5万5,000円

上記は6畳程度の部屋のクッションフロアのリフォームをする場合の大まかな費用です。重ね張りで約1日、張り替えで約1~2日の期間を要します。

注意点

クッションフロアの張り替えリフォームでは、下地の状態に注意が必要です。クッションフロアは柔らかく、下地の凹凸や不具合がそのまま表面に現れる可能性があります。

また、キッチンや洗面所などの水回りに使用されることが多いため、防水性や耐水性にも注意して選ぶことが重要です。素材選びの際は、滑りにくさや掃除のしやすさなども考慮し、長期的かつ快適に使用できるものを選択しましょう。

畳の張り替えリフォーム

畳の張り替えリフォーム

畳の張り替えには以下の3つがあります。

  • ❖ 裏返し:既存の畳の表側をひっくり返して再利用する
  • ❖ 表替え:既存の畳の表面だけを張り替える
  • ❖ 新畳:畳を新調してまるごと交換する

それぞれかかる費用や期間などが異なるため、違いを理解しておくことが大切です。

畳の耐用年数

畳の耐用年数は10~15年です。そのため、10~15年に1回は新畳といって、畳を新調してまるごと交換する必要があります。

裏返しは2~5年、表替えは4~7年程度で実施します。

大まかなリフォーム費用と期間

畳の大まかなリフォーム費用は以下の通りです。

リフォームの種類 1畳あたりの費用
裏返し 4,000~9,000円
表替え 4,000円~1万3,000円
新畳 7,500円~2万円
       

裏返しは裏返すだけでなく、縁をはがして畳床に固定している糸をはずす必要があるので費用がかかります。畳の素材やグレードによっては費用が異なるため、上記はあくまでも目安とお考えください。なお、裏返しと表替えに1日程度、新畳は2~10日程度の期間を要します。

注意点

畳の張り替えリフォームを行う際は、畳を新調する場合、リフォーム費用に既存の畳の処分費が発生する点に注意してください。

通常、畳1枚の処分費用は1,000~2,000円程度が目安ですが、地域や業者によって異なる可能性があります。リフォームを計画する際は、畳の新調費用だけでなく、処分費用を含めた総額を確認し、予算を立てることが大切です。

事前に業者と相談し、費用の見積もりをしっかり確認しましょう。

床のリフォーム費用を抑える3つのコツ

床のリフォーム費用を抑える3つのコツ

床のリフォームはある程度の費用がかかります。少しでも費用を抑えたい方は以下のコツを押さえながら床のリフォームに取り掛かることをおすすめします。

  • ❖ 重ね張りで対応
  • ❖ 床材のグレードを下げる
  • ❖ 補助金の活用

それぞれのコツについて詳しく説明します。

1. 重ね張りで対応

重ね張りは既存の床材をはがさずに新しい床材をその上に直接張りつける施工方法です。この方法では、解体費用が発生せず、工期も短縮されるため、全体的な費用を大幅に抑えることができます。

また、工事の騒音や粉塵も少なく、日常生活への影響を最小限に留めることができるのも魅力です。コストを重視しつつ、スムーズなリフォームを希望する方に適した方法です。

2. 床材のグレードを下げる

無垢材のフローリングは自然な風合いが魅力ですが、複合材と比較すると効果になります。また、畳も素材やグレードによって価格が大きく異なります。

グレードを下げることでコストを削減できますが、見た目や耐久性、機能性に影響を与える可能性があるので注意が必要です。そのため、コスト削減だけでなく、見た目や機能性とのバランスを考慮して選択することが重要です。長期的な視点で、満足のいく選択を心がけましょう。

3. 補助金の活用

国や自治体では、エコリフォームやバリアフリー改修などの特定の条件を満たすリフォームに対して補助金を提供しています。これらの制度を利用すれば、リフォーム費用の一部を補うことができ、全体のコスト負担を軽減できます。

ただし、補助金の申請には条件や手続きが必要な場合が多いため、事前にしっかり情報を調べ、早めに申請を行うことがポイントです。補助金を活用することで、賢くリフォームを進められるでしょう。

補助金に関してはこちらの記事で区らしく解説しています。気になる方はぜひご一読下さい。

【2024年版】断熱リフォームで使える補助金はこれ!注意点とポイントも解説します

マンションで床リフォームを行う際の注意点

マンションで床リフォームを行う際の注意点

リフォームを検討しているのがマンションの場合、トラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。

賃貸マンションの場合と分譲マンションの場合で、それぞれどのような点に注意が必要なのかについて詳しく見ていきましょう。

賃貸マンションの場合

賃貸マンションで床リフォームを行う場合は、必ず事前にオーナーや管理会社の許可を得る必要があります。無断でリフォームを行うと、契約違反を理由に原状回復費用を退去時に求められる可能性があるのです。

また、費用を負担してリフォームをしても、退去時にリフォームした部分を元の状態に戻すことを求められる可能性があるため、リフォーム計画を立てる前に契約内容を十分に確認し、合意を得ることが重要です。

分譲マンションの場合

分譲マンションでの床リフォームでは、管理規約や管理組合のルールに従う必要があります。特に防音性能を確保するための基準や施工時間に関する制限が設けられていることが多いです。

フローリングや床材の変更によって騒音問題が発生する可能性があるため、隣接する住戸への影響を考慮し、専門業者に相談することが重要です。リフォームをスムーズに進行するためにも、事前に管理組合に報告し、必要な許可を取得してから施工を開始しましょう。

床の張り替えリフォーム事例3選

納得のいく床の張り替えリフォームを実施するには、事例を確認し、自分に合う最適な方法を選択することが重要です。

ここではLIXIL不動産ショップが実施したリフォーム事例を3つご紹介します。

フローリングを張り替えて明るいリビングに

フローリングを張り替えて明るいリビングに

項目 詳細
築年数 25年
家族構成 2人
概算施工費 約1,000万円
構造 木造住宅

1階部分は水回りとLDK和室をリフォーム、2階部分は費用を抑えるためにトイレと各部屋のクロス・天井を張り替えた事例です。リビングとキッチンの間仕切り壁を撤去して、広々としたLDKに変更。リビングの奥の和室も洋室に変更して、収納を設置しました。

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畳をフローリングに変更しLDKを実現

畳をフローリングに変更しLDKを実現

項目 詳細
築年数 42年
家族構成 ファミリー
(大人1人、子供1人)
概算施工費 1,200万円
構造 木造2階建

DKと和室をつなげてLDKにする間取り変更を行った事例です。筋交いといった撤去できない部分を活かし、カウンターキッチンへ。和室収納だった部分にも筋交いがあったため、腰壁や露出(塗装)し、勉強や仕事も可能な造り付けテーブルや棚に変更などの工夫を凝らしました。

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古民家ならではの床リフォーム

古民家ならではの床リフォーム

項目 詳細
築年数 築年数不詳
家族構成 本人+配偶者
概算施工費 800万円
構造 木造

古民家の良さを活かしながら床リフォームを実施した事例です。古民家の場合、目に見えないところの修繕も求められますが、すべてを新しくするのではなく、使えるものは再利用し、良き味わいを残しながら快適性を追求しました。

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床の張り替えリフォームで失敗しないために

床の張り替えリフォームで失敗しないために

床の張り替えリフォームは、部屋の印象を大きく変える力があります。床材の選び方次第で、空間の雰囲気や居心地が大きく左右されます。

リフォームで失敗を防ぐにはショールームに足を運び、実際の床材を見て触れることが重要です。カタログやサンプルだけでは分からない質感や色合いを確認することによって理想の仕上がりをイメージしやすくなり、満足のいくリフォームを実現できるでしょう。

LIXILのショールームへぜひお越しください

全国各地のLIXILショールームでは、LIXILグループのさまざまな商品を見ることが出来ます。 実際に商品を見て質感を確かめたりシミュレーションツールでリフォーム後の部屋の変化を確認したり、床リフォームのイメージを固めることができます。 忙しくてなかなか足を運べない方は、LIXILオンラインショールームでお気軽に相談することもできます。

LIXILショールームで相談する

まとめ

床の張り替えリフォームは部屋の印象を大きく変える重要な作業です。床材の選び方次第で、空間の雰囲気や機能性が大きく変わるため、慎重な選択が求められます。

リフォームを成功させるためにはショールームに足を運び、実際の床材を見て触れることが重要です。質感や色合いを確認することで理想の仕上がりを具体的にイメージでき、満足のいくリフォームが実現します。

LIXILショールームでは、多彩な商品を体験しながらリフォーム相談ができるので是非訪れてみてください。

この記事の監修者

新井智美 / トータルマネーコンサルタント

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員の資格を保有。マネーコンサルタントとしての個人向け相談、NISA・iDeCoをはじめとした運用にまつわるセミナー講師のほか、金融メディアへの執筆および監修に携わっている。現在年間500本以上の執筆・監修をこなしており、これまでの執筆・監修実績は3,000本を超える。